PCRは、熱変性・アニーリング・伸長と、温度を変化させることを、30~40サイクル繰り返したりしますが、そのサイクルの前の熱変性が意外とカギになることがあります。
とある論文で、熱変性させないといけない酵素付きのDNAポリメラーゼを使ってPCRをやっているのを見かけました。PCRサイクル前に10分間の熱変性を行っているのは、そのDNAポリメラーゼを使っているからだと思いました。
酵素修飾のない別の酵素を使い、その10分を1分に省略した方法でPCRしたところ、
全くバンドが出ませんでした。
なんでやねん。
(@_@;)
いろいろ考え、多くの時間とDNAポリメラーゼを無駄にした結果、
もしかして、あの10分には、他の意味があるのでは・・・?と思い、でも、DNAポリメラーゼがへたるのが、心配だったので、3分だけ、サイクルの前に熱変性をかけることにしました。
す、すると・・・。
バンドが出ました!!!
!(^^)!
身近な教科書を読みなおしてみたら、「変性しにくい配列の時は、熱変性の温度を上げるか、サイクルの前に、数分間の変性を行うとよい場合がある」と書いてありました。
ふむふむ。
・・・以上、困った時は基本に帰ろう、というお話でした。
金曜日, 8月 7
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